Radiological Protection of People and the Environment in the Event of a Large Nuclear Accident


Draft document: Radiological Protection of People and the Environment in the Event of a Large Nuclear Accident
Submitted by Miwa Chiwaki, None
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ICRP勧告草案への私の意見   

 

ICRPは、そもそも、「一民間団体」であり、「ボランティア団体」とのことですが、そのICRPの勧告に基づき、政府は、福島原発事故の対応を行いました。政府や原子力事業者にとって都合の良いところつまみ食いする形でしたが。結果的には、人々の命や生活生業、人権は守られませんでした。日本では、事故前から、公衆の被ばく限度は年間1ミリシーベルトでしたが、ICRP勧告を口実に、守られませんでした。

今回の勧告草案は、大規模事故後の放射線防護とのことで、チェルノブイリと福島が取り上げられていますが、福島の被害者の意見を聞かずに、決めないでください。私は事故時、福島に住んでおり、福島原発事故の被害者、被ばく者です。この勧告草案は、事故の反省と教訓を生かしたものにはなっていません。原発事故は二度とあってはならないことです。事故を起こさないためには、原子力発電からの撤退が第一義的に必要です。万が一事故が起こった場合は、政府と事業者の責任を明確にするところから出発すべきです。経済的な観点から、被ばく線量を考えるべきではありません。命を守るための対策を第一にすべきです。そのために必要な対策や政策はいくらお金がかかろうともやるべきです。それが、原発を稼働した政府と事業者の責任です。それが無理なら、潔く原発から撤退すべきです。そのことは、福島原発事故で、わかったはずです。にもかかわらず、政府と東京電力は、被害者を切り捨て、賠償金を払わない、必要とされている施策を行わないという暴挙に出ています。

今回の勧告を策定するにあたって、日本語訳も作らない、日本で公聴会なども行わずして、何を話し合い、何を作ろうとしているのですか?これまでの悲惨な核の被害の歴史から、放射線の人体や自然環境への影響の研究結果があります。放射線の影響はないという無責任で、経済性に忖度した研究のみを取り入れるのは、間違っています。核の被害、放射線の影響にきちんと向き合うことから始めてください。そもそも、原発事故を起こしてはいけないし、人々を被ばくさせてはいけないのです。

 

福島から北海道へ

地脇美和


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